教育委員会

教育長からの挨拶

このたび、木古内町教育委員会 教育長を拝命いたしました、西山敬二でございます。町の未来を担う教育行政という重責を前に、身の引き締まる思いでいっぱいです。

いま、私たちの社会は、デジタル技術の進展によって社会の構造や人々の価値観が大きく変化しています。さらに当町では、人口減少と少子高齢化が進行するなか、教育の果たす役割はこれまで以上に重要性を増しています。

こうした時代の要請を踏まえ、木古内町では令和6年度から5年間を計画期間とする「第8次木古内町教育総合推進中期計画」を策定いたしました。
その基本理念は、「人に学びの歓びをあたえる環境づくり」です。この理念のもとで、子どもたちが夢や希望を胸に自立し、未来を切り拓く力を育むこと、そして町民一人ひとりが互いに支え合い、学び合う「共生の地域社会」を築くことをめざしてまいります。

私はこれまで長年、少年野球の監督として子どもたちと向き合ってきました。私の信条は、地道な努力を重ねる「泥臭い野球」です。
この「泥臭さ」とは、基礎・基本を徹底的に鍛えること、困難に直面しても粘り強く立ち向かうたくましさ、そして仲間と力を合わせる協働の精神を意味します。この姿勢こそ、まさに本計画がめざす教育のあり方と重なります。

教育現場では、基礎学力の着実な定着を図りながら、ICTやAIといった新しい技術を柔軟に活用できる資質・能力を育成する「泥臭い努力」を積み重ねてまいります。同時に、グローバル化が進む今だからこそ、ふるさとへの誇りと愛情を育む教育を大切にしたいと考えています。

木古内町では、教育目標の一つとして「郷土の遺産を継承し、生涯にわたり学び続ける人の育成」を掲げています。
そのために、ふるさと教育(きこない学)を重視し、郷土芸能や地域文化の継承、歴史・産業・自然・人との出会いを通した学びを充実させます。社会科副読本や郷土資料館を活用し、地域に根ざした探究的な学習を展開していきます。

また、子どもたちだけでなく、町民の皆様が生涯にわたり学び続けられる環境づくりも大切です。心豊かな芸術文化活動や、生涯スポーツなどの地域活動を支える体制を整え、学びと交流の場を広げてまいります。

学校・家庭・地域がそれぞれの役割を果たしながら、緊密に連携し、「まちぐるみ」で子どもたちの成長を支えることが、これからの木古内町の教育の力になると信じています。

教育長として、町民の皆様と共に歩み、「泥臭い努力」をいとわず、一歩一歩着実に木古内町の教育を前に進めていく覚悟です。
皆様の温かいご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、ご挨拶といたします。

令和7年10月1日
木古内町教育委員会
教育長 西山 敬二